本研究目的は2型糖尿病患者における2型糖尿病感受性遺伝子(アディポネクチン遺伝子G276T・T45G、β3アドレナリン受容体遺伝子Trp64Arg、UCP-1遺伝子A-3826G)の遺伝子多型の相違と歯周炎発症および重症度について疫学的に解明することである。本年度は初年度として、以下を遂行した。 1、「研究対象者抽出」新潟大学医歯学総合病院糖尿病外来受診中の2型糖尿病患者のうち、内科的・歯科的基準(内科的基準:研究前3ヶ月以内は抗生物質を服用していない、歯科的基準:残存歯10本以上、研究前3ヶ月以内に歯周病治療を受けていない。)を満たす39名(男性23名、女性16名、平均年齢62.3歳)を抽出し、対象者とした。2、「研究対象者の採血」採血(25ml)を実施(血清:アディポネクチン、レプチン、高感度CRP、TNF-α、他血液生化学一般の濃度分析を株式会社BMLに依頼。全血:アディポネクチン遺伝子G276T・T45G、β3アドレナリン受容体遺伝子Trp64Arg、UCP-1遺伝子A-3826Gの遺伝子多型の解析を株式会社サインポストに依頼)。3、「研究対象者の歯周組織診査」歯周ポケット、アタッチメントロス、BOP(1歯あたり、頬・舌側の近心、中央、遠心の6点計測)および歯の動揺度を測定。 またすべてのデータはエクセルシートにまとめてパスワード設定のもと厳重に管理されている。なお、対象者の抽出を22年度前半も行うため、最終分析は22年度後半に実施する。
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