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2009 年度 実績報告書

歯周病による動脈硬化初期病変に対するビタミン類の抑制効果

研究課題

研究課題/領域番号 21792148
研究機関岡山大学

研究代表者

江國 大輔  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70346443)

キーワード歯周病 / 動脈硬化 / ビタミンC / 酸化ストレス / ラットモデル
研究概要

本研究は,歯周病によるアテローム性動脈硬化初期病変モデルラットを用いて,ビタミンCによる歯周病由来の動脈硬化初期病変の抑制機序を,酸化ストレスの観点から解明することを目的とした。
平成21年度では,歯周病によるアテローム性動脈硬化初期病変誘発モデルラット,ビタミンC投与ラットおよび対照ラットとの間にアテローム性動脈硬化の病変に差があるかどうかを検討した。8週齢のWistar系雄性ラット30匹を1)対照群(通常飼育),2)アテローム性動脈硬化初期病変群(下顎臼歯に絹糸を巻き、歯周病およびアテローム性動脈硬化を惹起させ,その後蒸留水を飲ませた),3)ビタミンC投与群(歯周病および動脈硬化を惹起させ,ビタミンCを投与)の3群に分けた。
6週間の実験期間終了後,全身麻酔下で屠殺し,歯周組織と大動脈を評価した。
歯周組織では,アテローム性動脈硬化初期病変群で歯周炎が誘発されていることを確認した。ビタミンC投与群では,歯周組織の炎症が軽減していた。
大動脈では,アテローム性動脈硬化初期病変群において,動脈内膜に脂質の沈着がみられ,ヘキサノイルリジン(過酸化脂質),8-OHdG(酸化DNA損傷)およびナイトロチロシン(タンパク質の酸化)の値が対照群に比べて有意に高くなっていた。ビタミンC投与群では脂質の沈着が減少し,ヘキサノイルリジン,8-OHdGおよびナイトロチロシンの値がアテローム性動脈硬化初期病変群に比べて有意に低くなっていた。
以上のことから,歯周病によるアテローム性動脈硬化初期病変モデルにおいて,ビタミンCは動脈の酸化ストレスを抑制することが示唆された。
平成22年度は,平成21年度に採取した遺伝子を用いて解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of periodontitis on aortic insulin resistance in an obese rat model.2010

    • 著者名/発表者名
      Ekuni D
    • 雑誌名

      Lab Invest. 90

      ページ: 348-359

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Vitamin C intake attenuates the degree of experimental atherosclerosis induced by periodontitis in the rat by decreasing oxidative stress.2009

    • 著者名/発表者名
      Ekuni D
    • 雑誌名

      Arch Oral Biol. 54

      ページ: 495-502

    • 査読あり
  • [学会発表] 肥満モデルラットにおける動脈のインスリン抵抗性に対する歯周炎の影響2009

    • 著者名/発表者名
      江國大輔
    • 学会等名
      口腔衛生学会総会
    • 発表場所
      岐阜
    • 年月日
      20091009-20091011
  • [備考]

    • URL

      http://www.dent.okayama-u.ac.jp/yobou/index_sc_j.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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