G.adiacensのFn結合タンパクから、N末領域とC末端側の繰り返し領域を含む組み換えタンパクの作製し、作製したタンパクを用いて、レンサ球菌やブドウ球菌との関連を検討することを本年度の計画とした。Fn結合タンパクにおいてはC末端側の繰り返し領域に結合部位が存在する。しかし、ホモロジーの高かったCshAとの相同領域はN末端の固有領域に存在している。そのため、両部位をそれぞれに含むような組み換えタンパクを作製した。それぞれの領域を含むようにプライマーを設計しPCRの後、制限酵素で切り出し、発現ベクター(pGEX-6P)に組み込み、大腸菌で当該タンパクを発現させて精製した。これらの結果からN末端側の固有領域はほぼ精製できた。しかし、C末端側は繰り返し回数が多いためか、繰り返し領域の少ないタンパクは得られたものの、全長を満たすタンパクの精製には至らなかった。今後はプライマー等再検討して、再度タンパクの精製を行う予定である。
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