本研究は、実習場面への参加観察、面接調査から、看護教員と臨床指導者がどのように教材化しているのかを検討した。教員は、学生の援助後等に体験場面を学生自身が再現するための発問や対話から、体験に内在する意味を深め、学習機会に転換していた。教員の教材化は、学生の体験の再現から始まる点に特徴があると示唆された。一方、指導者は、教員と同様の教材化過程も存在したが、学生とともに援助を実践しながら教材化される場面も存在した。指導者の教材化は、指導者の援助実践そのものが教材となり得る点に特徴があることが示唆された。
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