本研究の目的は、インドネシア人看護師が日本の医療現場で順応していくための環境作りを最終目的とし、そのための実態調査を行うことである。平成21年度は、まずインドネシアの看護の現状を理解することを目的に、8月にインドネシア、Pekanbaru市にある大学、専門学校、病院を訪問した。学校訪問では、インドネシア人看護師が受けている基礎看護教育が、日本と比較してどのように異なるのかを知るために、カリキュラムや制度などの資料の収集、責任者へのインタビューを行った。また、病院訪問では、主に看護師の労働環境や患者の入院環境などを視察し、同じく関係者にインタビューを行った。 その後、所属研究機関の倫理委員会から研究の承認を得、研究対象者i)来日済みのインドネシア人看護師、ii)来日予定のインドネシア在住看護師、にインタビューを行っている段階である。i)に関しては、対象者の所属病院に、研究協力の依頼を行い、研究参加について承認を得られた対象者から順に、インタビューを行っている。また、ii)については、インドネシア人研究協力者に調整を依頼し、3月に再びインドネシアを訪問、Pekanbaru市、Bandung市にて計20人のインタビューを行った。現在は、これまでのデータを整理、分析している。
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