ブランケットによる身体の保護(以下、ブランケット保護)をケアとして効果的に行うには、その影響を明らかにする必要がある。ブランケット保護が看護の対象の心身にどのような影響をもたらすかを知るために、健康者を対象に実験的に検証した。ブランケット保護の有無の効果を比較すると、唾液αアミラーゼ値、STAI及びPOMSの得点には、いずれも有意差は認められなかった。また、心理的負荷中の副交感神経活性はブランケット保護がない場合にのみ、有意な減衰がみられた(p=015)。これらの結果から、ブランケットで身体を覆うことで、副交感神経活性を維持できる可能性が示唆された。
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