一般診療所に就業する看護師3名を対象に、感染予防看護技術に関する学習ニーズについて面接調査を行った。その結果、無菌操作技術のように原則が変らない看護技術については、ニーズとして抽出されなかった。一方、標準予防策のように比較的あたらしい感染予防の概念や行為についての学習ニーズが明らかとなった。また、一般診療所では看護師が医療器具の滅菌・消毒を行うため、滅菌・消毒法についての学習ニーズが明らかとなった。明らかとなったニーズをふまえ、感染予防看護技術に関する勉強会を実施した結果、感染予防策については、コストなどの面から、手袋やガウンなどの感染防護具を必要なときに必要なだけ使用することに躊躇している現状もあり、病院で行われているような感染予防看護技術を、一般診療所にそのまま取り入れることに対する違和感を有する者もいた。そのため、一般診療所に就業する看護師の感染予防看護技術に関する看護継続教育プログラムにおいては、感染予防の原則を守りつつ、一般診療所に適した感染予防の方法を検討すること先決であると考えられた。
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