本研究の目的は、看護師の感情労働のプロセスを明らかにし、量的研究のためのモデルを形成することであった。そこで、中堅以上の看護師26名と、新人看護師14名に対し面接調査を行った。その結果、感情労働のプロセスモデルを形成するカテゴリーは、1.【情の交流の表層レベル】2.【自己の看護に対する違和感】3.【現実とのズレに伴う葛藤と混乱】4.【既成の社会的役割からの脱却】5.【情の交流の深層レベル】6.【特化された社会的役割の獲得】7.【体験の意味の創造】8.【職業観の変容】9.【経験的知識の再編成】の9つのカテゴリーが確認された。また、これらカテゴリーは循環プロセスを形成していた。
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