弾性ストッキングと間欠的空気圧迫装置を各々単独で使用した場合と、弾性ストッキングと間欠的空気圧迫装置を併用した場合の装着部位にかかる圧を測定し、比較検討を行った。被験者は、健常成人11名(女性4名、男性7名)とし、平均年齢は19.1±0.3歳(平均値±標準偏差値、以下省略)、平均BMIは19.9±1.9であった。測定部位は、膝関節部と踵とした。圧測定器は、ストッキング・包帯圧力測定器AMI3037-SB((株)エイエムアイ・テクノ)を使用した。 膝関節部における圧の比較では、被験者全体の平均値で、弾性ストッキング単独使用では32.6mmHg、間欠的空気圧迫装置では23.5mmHg、併用使用では36.3mmHgであった。弾性ストッキング単独使用は間欠的空気圧迫装置単独使用より有意に圧が高く、併用使用は弾性ストッキング単独使用より有意に圧が高かった。また、併用使用は間欠的空気圧迫装置単独使用より有意に圧が高かった。このことより、膝関節部において、弾性ストッキングと間欠的空気圧迫装置の併用は、各々の単独使用よりも有意に圧が高いことが明らかになった。踵部における圧の比較では、被験者全体の平均値で、弾性ストッキング単独使用では111.4mmHg、間欠的空気圧迫装置では49.2mmHg、併用使用では72.0mmHgであった。弾性ストッキング単独使用は間欠的空気圧迫装置単独使用より有意に圧が高く、弾性ストッキング単独使用は併用使用より有意に圧が高かった。また、併用使用は間欠的空気圧迫装置単独使用より有意に圧が高かった。このことより、踵部において、弾性ストッキングと間欠的空気圧迫装置の併用は、間欠的空気圧迫装置より有意に高く、弾性ストッキングの単独使用より有意に低いことが明らかになった。
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