研究概要 |
妊婦80名の妊娠10-13週と妊娠30-35週に,唾液中のPorphyromons gingivalis(Pg菌), Tannerella forsythensis(Tf菌), Prevotella intermedla(Pi菌),Aggregatibacter actinomycetemcomitans(Aa菌)をPCR-インベーダー法にてスクリーニングするとともに,口腔の歯周病関連症状(易出血,歯肉の腫れ,歯のぐらぐら感,口臭,口腔内の乾燥)について質問紙調査を行った。Aa菌,Pi菌,Pg菌,Tf菌の検出率は妊娠10-13週で18%,23%,20%,98%,妊娠30-35週で8%,21%,24%,89%で,有意な変化は無かった。Pi菌が両期間に陽性だった妊婦は,両期間に陰性だった妊婦と比較して,「易出血(P<0.05)」「歯肉に腫れ(P<0.01)」「歯のぐらぐら感(P<0.05)」「口臭(P<0.05)」の訴えが有意に多かった。同様にPg菌が両期間で陽性の妊婦は「易出血(P<0.05)」の訴えが有意に多かった。唾液中にPi菌,Pg菌が検出される妊婦には,より積極的な口腔ケアへの介入を行うべきと思われる。
|