日本語版Listening to Mothers (J-LtM)妊娠・出産・産後早期版と、J-LtM産後後期・育児・就労版の2種類の質問票を用いてデータを集めた。J-LtM妊娠・出産・産後早期版では、主に宇都宮市と横浜市の出産施設で1か月健診時の産褥期女性に研究参加を依頼し、郵送式で計219名の女性より回答を得た。そのうち承諾を得られた女性には、専用インタビュアーによる電話インタビューでさらに深く体験を聴いた。 J-LtM産後後期・育児・就労版は、14名の専門家(産科医・助産師・保健師各4名と、バースエドゥケーター1名)による内容妥当性評価を得て修正した後、福岡と横浜をフィールドに16件のcognitive interviewsによるプレテストをおこなった。宇都宮市と関西を中心に産後2年以内の計130名の女性より回答を得た。 調査結果を一般化できるよう、リクルートではサンプリングの努力をした。結果、例えば妊娠・出産・産後早期版では20~25ページにわたる質問量にもかかわらず、回答率60%、平均84分かけて回答してくださるなど、熱心な協力が得られた。 データ分析は統計ソフトSPSSと質的データ分析ソフトNVivoを用いて量的および質的におこない、調査結果を専用ホームページを通じて社会へお返ししていく。原版LtMの開発者および各論の二次分析をおこなう研究者と連携を継続しつつ、将来の本調査の実現可能性を探る。 また、本研究の前段階の学位論文研究より、Journal of Perinatal Education誌(12月)とHealth Care for Women International誌(3月)に原著論文2本が掲載された。今回の研究についても投稿予定。(723文字)
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