研究概要 |
本研究は「ニューカマーのセルフ・ヘルプグループづくりの支援」について、アクションリサーチによる継続的なグループワークの実践を試み、そのプロセスを異文化看護の視点から分析することを目的とする。平成21年度は、調査(ニューカマー妊産婦交流会の有効性の検討)の準備期間として、以下の内容を実施した。 (1) ブラジルの母子保健事情視察:サンパウロ大学看護学部、日系病院、産科クリニック、UBS(基礎保健所)を訪ね、ブラジルの医療保健システム、母子保健事情について視察を行った。また、日本でのニューカマー妊産婦交流会実施に向けて助言を得た。(植村直子,畑下博世,金城八津子,上野善子:ブラジルの医療保健システムと母子保健事情-サンパウロ視察報告-、保健師ジャーナル(医学書院),65(12):1032-1035,2009) (2) フォーラム発表:医療保健職向けに、サンパウロ視察報告、ニューカマー妊産婦への支援の必要性について報告した。(「ブラジルの保健医療システムと母子保健事情-サンパウロ視察報告-」植村直子、畑下博世、林アリッセ真実、金城八津子、上野善子、第20回記念びわ湖国際医療フォーラム、2010.1.09) (3) 調査企画・準備:滋賀医科大学倫理委員会の承認を得て、以下の調査準備をした。ニューカマー妊産婦交流会の会場を確保し、クリニック、国際協会等に、広報などの協力を依頼した。ポルトガル語通訳者を依頼した。これらの準備を経て、平成22年度はニューカマー妊産婦交流会を13回(4月~10月まで)実施する予定である。
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