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2009 年度 実績報告書

在宅高齢者のQOLを保ちながら介護継続を可能にする支援のあり方に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21792308
研究機関島根大学

研究代表者

沖中 由美  島根大学, 医学部, 講師 (50310892)

キーワード在宅療養 / 在宅介護 / 高齢者 / QOL / 介護継続 / 在宅療養支援
研究概要

本研究は,在宅療養高齢者と高齢介護者が,在宅療養を継続していく中でどのような介護体験をしているのかを明らかにしたうえで,介護継続に伴う健康関連QOLの変化を明らかにし,介護継続を支援するための方法を検討することを目的としている。平成21年度は,在宅療養高齢者と同居している高齢介護者に面接調査を行い,どのような介護体験をしているのかを明らかにした。その結果,高齢介護者は,自分自身の健康を自己管理しながら,在宅療養中の家族高齢者に日常生活の援助や医学的管理の援助など様々な介護を実施し,介護技術の困難を体験していた。一方,在宅療養高齢者と高齢介護者は,在宅での介護を継続するなかで,生活の再構築をしながら,今の生活への満足感を抱いていた。また,在宅介護の継続は,経済面,近所との関係,親子関係,介護者の健康,無理せず介護ができるようなセルフコントロール,介護の達成感,認知症に対する意識が影響していた。経済面では,生命を維持するための食費や光熱費の生活費に充てることに年金等の収入のほとんどが費やされ,化粧やおしゃれ等に使える経済的余裕が得られにくい状況にあり,介護サービスにおいてもレスパイトケアの利用を躊躇させる要因となっていた。一方,同じ障害をもつ人との出会いやその家族介護者との交流によって,高齢介護者の負のラベリングが解放され,精神的負担が軽減されるだけでなく,ケアの方向性を導くことができ,介護継続意思を維持し高めることができていた。他方,介護経験を通して,在宅療養高齢者や高齢介護者は,人生観や自分の生と死について考えていた。次年度は,本年度の調査結果等を基に在宅高齢者に対するQOL質問表を作成し調査を実施する。また,本年度の研究協力者に介護体験について面接を継続して実施する。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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