在宅での看取りを支援する訪問看護師は、ケアの遂行と自己能力の限界に関する2局の状況でジレンマを抱いていた。また、そのようなジレンマは緩和したり緩衝したりを積み重ねながら解決への過程を辿り、新たな看護につながる経験知や、次の療養者へに集中しようとするため折り合いをつけること、グリーフケアを通して昇華される等として帰結していた。グリーフケアは遺族のみならず訪問看護師にとっても重要な役割をもっていること、ジレンマの昇華には、仲間の訪問看護師とのジレンマの共有が重要であることが示唆された。その一方で、昇華されず残る倫理的ジレンマがあり、このような訪問看護師へのサポートが必要であると考えられた。
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