本研究では沖縄県内で活動する母推と保健師の両者を対象にアンケート調査や面接調査を実施し、母推の活動意識や協働に必要な要因を検討した。母推を対象としたアンケート調査からは、母推が認識する行政への関係性の違いが責任の重さへの関連があることが明らかになった。母推への面接調査から、母推は保健師とのパートナーシップ形成に『開放的で対等な関係』が必要であると考え、活動への助言や、相談できることだけでなく、互いの力を生かし合うために本音で話し合え、お互い様と認識できる関係を求めていることがわかった。保健師への面接調査からは保健師が母推とのパートナーシップを構築する際に用いた技術や保健師と母子保健推進員が活動を共にし、お互いが信頼し、育ちあう場面が抽出された。本年度はこれらの研究成果を沖縄小児保健学会、第70回日本公衆衛生学会総会、The 2nd Japan-Korea Joint Conference on Community Health Nursing、International Conferences in Community Health Care Nursing Research Symposiumなどで学会発表し、「沖縄の小児保健」「日本看護科学雑誌」に論文投稿した。さらに沖縄県小児保健協会主催の母子保健推進員研修に講師として招かれ、研究成果を報告した。
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