研究概要 |
本研究では, 2009~11年の期間に都市部在住高齢者を対象とした転倒骨折予防実践講座(以下,講座)を開催し,体操や転倒予防に関する講話等を含む包括的な介入プログラムの提供と運動習慣の獲得に向けた動機付けを行った.その上で,講座参加者64名の運動状況と,運動状況が転倒や転倒恐怖感に及ぼす影響について12週間の追跡調査を行い,以下の成果を得た. 講座前に比べて12週後では,歩行及びストレッチを毎日行う者の割合が有意に高く,且つ実施頻度も有意に高かったことから,本講座への参加は高齢者の運動の習慣化を促す可能性が示された.一方,運動状況と転倒及び転倒恐怖感との関連は認められなかったため,この点の検討は今後の継続課題であると考えられた.
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