目的:在宅で終末期がん患者を看取る家族のためのグリーフケアプログラムを開発、実施し、プログラムの実用性を検討することで、グリーフケアプログラムの修正を検討すること、臨床導入に向けた訪問看護師への研修内容について検討することである。 方法:文献検討と、本研究の対象である在宅で終末期がん患者を看取る家族、介入群11名とした。 結果:介入群11名による実用性の検討では、介入場所や時期、回数、時間が適切であると、気持ちを話すことが助けになったと感じている家族は9~10割であった。しかし、手紙や日記を書くことが助けになったと感じている家族は4割弱、パンフレットが助けになったと感じている家族は5割強であった。この結果と文献検討を踏まえ、ケアプログラムの修正の必要性と臨床導入に向けた訪問看護師への研修内容について検討した。 考察:対象者はケアプログラムの介入場所や時期、回数、時間が適切であり、助けになったと評価しており、実用性が示されたが、プログラムの修正点として、手紙や日記を書くこと、パンフレットの活用方法についての説明を具体的に行うことが必要であることが考えられ、訪問看護師への研修内容にも反映させた。 結論:本ケアプログラムは、在宅で終末期がん患者を看取る家族の悲嘆過程の早期の時期に精神的健康の回復が図れるケアプログラムとしての実用性が明らかになり、プログラムの修正点として、説明を具体的に行うことが必要であり、臨床導入に向けた訪問看護師への研究内容へ反映させた。
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