本申請研究では、まず初めに肝臓に核酸送達可能なデリバリーシステムの構築を試みた。細胞内導入効率が非常に高い膜透過性R8ペプチド、エンドソーム脱出効率の高いGALAペプチド等を用いることで、pDNA、siRNAの送達システムの構築に成功した。次にマイクロアレイ解析によって、約4万1千遺伝子の中から糖尿病の進行に深く関わると考えられる新規な1遺伝子に着目し、siRNAを用いたin vivo機能解析を行った。その結果、標的遺伝子をノックダウンした病態マウスにおいて有意な血糖値の減少、及び体重の減少が認められた。従って、この新規遺伝子は2型糖尿病、または肥満の治療ターゲットとして有望である。
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