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2010 年度 実績報告書

色覚の個人差に寄与する生理的要因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21800006
研究機関山形大学

研究代表者

山内 泰樹  山形大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (60550994)

キーワード感性情報処理 / 等色関数 / 個人差 / 黄斑色素濃度 / 心理物理学
研究概要

異なる色表示メディアにおいて,計測器で測定した値が一致しても,観察者によっては同じ色に知覚されないことがあり,またそれは個人によって異なる.この原因は人間の色知覚メカニズム側にあり,色の見えの個人差として知られているが,その要因は明らかになっていない.本研究では,色覚に寄与する生理的特性の中でも黄斑色素濃度に着目し,色の見えの個人差に対して生理的特性の個人差がどの程度寄与するかを実験的に求めることを目的としている.黄斑色素は,中心窩付近の網膜を紫外線などから保護するために存在し,短波長成分を吸収する.そのため,黄斑色素が存在する中心窩と存在しない周辺視においてそれぞれ短波長光に関する感度を測定し,両者を比較することにより,中心窩を覆う黄斑色素の濃度が測定できる.
本年度は,黄斑色素濃度を測定するために構築した実験装置を用いて,40名以上の被験者を用いて,黄斑濃度の測定を実施した.その結果,黄斑濃度色素に個人差が見られること,右眼と左眼の濃度に関する測定結果に統計的な有意差はないこと,過去に報告されている米国人や中国人の黄斑色素濃度と顕著な違いは見られないなどの知見を得ることができ,学会にて報告を行った.
また,並行して,色の知覚の感度である等色関数の測定装置の構築に着手し,LEDを用い,時分割法と空間分割法を組み合わせたコンパクトな実験装置の試作に成功した.この結果に関しても,国際学会にて報告を行った.平成23年度以降,両者の知見を組み合わせた研究を継続して行く予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 黄斑色素濃度の個人差に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      早坂孝志, 山内泰樹
    • 学会等名
      日本視覚学会
    • 発表場所
      工学院大学(新宿)
    • 年月日
      2011-01-21
  • [学会発表] Measurement of color matching functions with a compact and simple apparatus using LEDs2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Yamauchi, M.Suzuki, T.Suzuki, K.Okajima
    • 学会等名
      Fall Vision Meeting
    • 発表場所
      Rochester, NY(USA)
    • 年月日
      2010-10-22

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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