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2009 年度 実績報告書

転写因子ネットワーク制御による成体脳海馬神経幹細胞の未分化維持機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21800037
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関長崎大学

研究代表者

下崎 康治  長崎大学, 先導生命科学研究支援センター, 助教 (40379540)

キーワード神経科学 / 神経幹細胞 / ニューロン新生 / 未分化維持機構 / 転写因子
研究概要

成体脳海馬領域における神経幹細胞の未分化維持と分化制御機構の解明のために、成体脳海馬神経幹細胞のサブタイプ特異的に感染する遺伝子組換え発現レトロウィルスを用いてSox2とTLXによる転写因子ネットワーク振動発現制御機構をin vivoで明らかにすることを目的とした。実施した研究概要は本研究申請計画に準じ、shRNAウィルスベクターの構築を行った。Sox2遺伝子及びTLX遺伝子に対するshRNA断片は、それぞれ別ベクターのH1RNAプロモーターと下流のshRNA配列を含む遺伝子配列をPCRによって増幅し、T-vectorに挿入した。この断片をNIT-GFPベクター及びCAG-GFPベクターに挿入し、クローンを得た。これらのベクターのshRNAシステムの機能を確認するため、Flag配列と融合したSox2cDNA及びTLXcDNAを293T細胞に共発現させた後、ウェスタンブロッティングにて機能判定を行った。この結果、新規にshRNAシステムを組込んだベクターではshRNAシステムがうまく機能しないことが判明した。また長期発現によって内在性の遺伝子のノックダウンを誘導できるかを判定するため、これらよりベクターウィルスを作製したが、極端にタイターが低いものしか得られないことが分かった。GFP遺伝子発現には影響は出ていないので、組み込んだshRNA配列によってパッケージング効率が落ちてしまう可能性が示唆された。また、この低タイターウィルスベクターを培養神経幹細胞に感染させて、GFP陽性細胞のみをFACS Ariaによってソーティングした後、増殖培養を1週間行った。内在性Sox2遺伝子及びTLX遺伝子の発現低下が期待されたが、得られた細胞を定量PCRで測定した結果、野生型と差異は観察されなかった。以上の結果より、このベクターシステムでは当初予定していた解析が行えない可能性が非常に高くなったので、レトロウィルスとレンチウィルスを共感染させる方法にシフトすることにした。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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