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2009 年度 実績報告書

小児版・作業に関する自己評価の信頼性と妥当性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21800043
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関神奈川県立保健福祉大学

研究代表者

有川 真弓  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (90535410)

キーワード医療・福祉 / 作業療法
研究概要

小児版・作業に関する自己評価(COSA)はアメリカで開発された,日常的活動についての子ども自身の作業有能性と価値というQOLに関連した認識を捉えることができる評価法である.評価実施後の面接を通して,発達障害を持つクライアントとセラピストの共通した目標設定と介入計画をもたらすクライアント中心の評価法であり,効果測定にも使用可能なものである.COSAの日本語訳に関しては,筆者らの先行研究により,すでに言語的妥当性が確認されている.COSAの日本版を完成させるために356名の健常児にCOSAを実施し,データを収集した.実施した調査はCOSA,小学生版QOL尺度,児童版自己効力感尺度,PedsQLの4種類であった.COSAは2週間の間をあけて2回行った.有能性尺度と価値(重要性)尺度の4段階の評定をそれぞれ1点,2点,3点,4点として集計し,統計量を算出し,COSAの検査-再検査信頼性と内的整合性,因子分析による構成概念妥当性を検討した、
主因子法・プロマツクス回転による探索的因子分析から,日本版COSAは「挑戦的作業」「動機づけられた作業」「日常生活課題」「期待された課題」の4因子構造を持つことがわかり,これらの因子構造は作業の分類と関連すると考えられた.
作業有能性と価値の検査-再検査相関はそれぞれ,r=0.78とr=0.76であり,1%水準で有意な相関が認められた.また,内部一貫性を示すCronbachのα係数は,それぞれα=0.86とα=0.92であった.以上の結果より,日本語に訳されたCOSAは高い再検査信頼性と構成概念妥当性を持つと考えられ,COSAの日本での適応可能性が見出された.わが国の発達障害作業療法領域において,クライアント中心の評価とそれに基づく効果的介人は重要な課題であり,その実践への手掛かりとなる意味で本研究は非常に意義深いと考える.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 日本語版・小児版・作業に関する自己評価(Child Occupational Self Assess ment:COSA)の作業有能性尺度の妥当性と信頼性2009

    • 著者名/発表者名
      有川真弓, 鎌田樹寛, 山田孝
    • 学会等名
      第19回日本作業行動研究会
    • 発表場所
      兵庫
    • 年月日
      2009-09-20

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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