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2010 年度 実績報告書

運動開始直後の換気急増の生理学的役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21800074
研究機関愛知淑徳大学

研究代表者

堀田 典生  愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 助教 (60548577)

キーワード運動生理学 / 運動開始 / 酸素摂取量 / 酸素摂取動態 / 換気亢進 / Phase I
研究概要

生体には筋の代謝要求に応じて換気量を調節する機能がある.しかし,運動開始直後の20秒間程度(Phase I)にはそれがあてはまらず換気量は急増する.このPhase Iの換気急増がどの程度,筋の酸素摂取(代謝応答)の立ち上がりの速さに貢献しているのかは分かっていない.その点を調べることが本研究の目的であった.21年度までに我々は,運動開始直後の換気量は運動(自転車)開始直後のペダル回転数の違いで変化することを確かめた,22年度はその手法を用いて,運動開始直後の換気量の変化と酸素摂取量の立ち上がりの速さの関係性について検討した.
被検者は7名とし,運動強度が無酸素性作業閾値以下のステップ負荷で運動時間は5分の自転車運動を行った.基本ペダル回転数は60回転/分(rpm)とし,運動開始直後の換気量を変化させる目的で運動開始後20秒間だけは,ペダル回転数を変えた[30rpm, 90rpm, 60rpm(Cont)の3種類].ペダル回転数を変えても仕事量は一定にした.各試技はランダムに5回程度行った.
運動開始直後の換気急増量は,30rpm, Cont, 90romの順で有意に多かった.酸素摂取の立ち上がりの速さを反映し得る時定数(τ)は試技間に有意な差は認められなかった.酸素摂取量が立ち上がり始めるまでの遅れ時間とτの和である平均応答時間(MRT)は,Contに比べて90rpmで有意に速く,30rpmで有意に遅くなった.
τに有意差が認められなかったことから,運動開始直後の換気急増に筋における酸素摂取を早める効果はないと考えられる.しかし,MRTが90rpmで速く,30rpmで遅くなることから身体全体で反応を捉えた場合,運動開始直後の換気急増は酸素摂取応答を早めようとする生理学的な意味もつ可能性が示唆される.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] The physiological implication of phase I ventilatory response2010

    • 著者名/発表者名
      Norio HOTTA
    • 学会等名
      Oxygen uptake kinetics : Systems integration and future directions
    • 発表場所
      University of Leeds(英国)
    • 年月日
      2010-08-05
  • [備考]

    • URL

      http://www3.chubu.ac.jp/faculty/hotta_norio/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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