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2010 年度 実績報告書

グルタチオン生合成を制御する新規薬剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21810015
研究機関京都大学

研究代表者

渡辺 文太  京都大学, 化学研究所, 助教 (10544637)

キーワード有機化学 / 酵素反応 / グルタチオン / 感染症 / 化学療法剤 / ドラッグデザイン
研究概要

強力なγ-グルタミルシステイン合成酵素(γ-GCS)阻害剤である(2S)-2-amino-4-(2-carboxybutylsulfonimidoyl)butyric acidをリード化合物として、阻害剤のペプチドトランスポーターによる細胞内への能動輸送を想定し、リード化合物のN未端に疎水性アミノ酸を縮合したプロドラッグを設計・合成した。L-メチオニンを原料として、アミノ基をBoc基で、カルボキシ基をベンジルエステルでそれぞれ保護したホモシステイン誘導体を調製し、2-エチルアクリル酸エチルとのマイケル付加反応により基本骨格を構築した。続いてBoc基を除去し、Z保護されたグリシン、アラニン、ノルバリン、バリン、ロイシン、イソロイシン、およびフェニルアラニンをそれぞれ縮合した。次に、硫黄原子を過ヨウ素酸ナトリウムおよびO-mesitylenesulfonylhydroxylamine(MSH)で二段階酸化してスルホキシイミンとした後、保護基を除去し、最後にイオン交換樹脂で精製することにより目的とするプロドラッグをアンモニウム塩として得た。合成したプロドラッグを大腸菌に投与したところ、菌体内のグルタチオン量をリード化合物よりも顕著に減少させた。この結果は、プロドラッグが菌体内へ取り込まれた後、ペプチダーゼ等による切断を受けて遊離した親化合物がγ-GCSを阻害した可能性を示唆している。また、イソロイシン付加体はアラニン付加体よりも高い効果を示したことから、より疎水的なアミノ酸の付加が菌体内への阻害剤の取り込みに有効と考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] γ-グルタミルシステイン合成酵素(γ-GCS)阻害剤に基づいた新規抗菌剤の創製研究2011

    • 著者名/発表者名
      山本有紀, 渡辺文太, 日び隆雄, 平竹潤
    • 学会等名
      日本農芸化学会2011年度大会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2011-03-27

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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