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2009 年度 実績報告書

道徳判断の正当化において感情が果たす役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21820006
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関東京大学

研究代表者

有馬 斉  東京大学, 大学院・医学系研究科, 特任助教 (50516888)

キーワード倫理学 / 応用倫理学 / メタ倫理学 / 感情 / 実証研究 / 道徳心理学
研究概要

自らの下した道徳判断を正当化しようとする人が、感情に訴えることは妥当なことか。妥当である場合があるとして、そこで感情が果たしうる役割は、具体的にいってどのようなものか。これらの問いに答えることには重要な意義がある。一般にも、具体的な問題に即して道徳を論じる人が議論や理屈にではなく感情に訴えることは少なくないのみならず、学界においても、同性婚やヒトクローン作製など応用倫理の緊迫した諸問題にたいする特定の答えを感情に訴えて正当化しようとする論者が影響力をもってきているからである。これらの問いに答えることが本研究課題の目的である。
そこで本年度は、まず、これらの問いについて従来の倫理学がどのように回答してきたかをあきらかにすることを目指した。既出の言説や議論を、規範倫理学・メタ倫理学・応用倫理学の各領域からできるかぎり広範に収集することを試みた。また、文献レヴューの手法により、(A)各々の言説はどの種類の感情(怒り・嫌悪感・恐怖・共感など)に言及しているか、(B)なぜ・どのように感情が道徳判断を正当化する(/しない)と考えられているか、(C)言及されている感情の性格や機能にかんする事実理解や概念把握は、近年の実験心理学や生理学の知見からいって妥当か、(D)事実理解や把握の仕方が、当該議論の規範的な主張の内容と見合っているか、といった問いに沿って論点の整理・分類・批判的検討を行うよう努めた。研究成果の一部は論文等にまとめ、発表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] ケアの倫理と道徳の相対主義:感情移入の経験は道徳判断を正当化するか2010

    • 著者名/発表者名
      有馬斉
    • 雑誌名

      立命館大学生存学研究センター報告11『ケアと/の倫理』 11

      ページ: 226-243

  • [雑誌論文] Disgust and Moral Censure2010

    • 著者名/発表者名
      有馬斉
    • 雑誌名

      Journal of Philosophy and Ethics in Health Care and Medicine 4

      ページ: 88-108

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.arsvi.com/w/ah04.htm

  • [備考]

    • URL

      http://www.cbel.jp/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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