研究概要 |
本研究は理系英語学術論文執筆のための教材や指導法の開発を試みたものである。学術論文の執筆は理系大学生にとって難しい課題であり、教える側にとっても難度が高い授業である。大学生の論文作成能力が要求されている一方、教員の執筆指導のノウハウが不足している状況が見られる。これまでの論文執筆に関する研究はライティング能力に焦点を当て、リーディング能力の向上を怠った。本研究では、論文執筆能力のため、ライティングだけではなく、リーディング能力を並行的に訓練させることが必要であると明らかになった。 1. ライティングを重視する授業とライティングとリーディングを両方取り込む授業を分けた。 2. 開発した教材を担当授業で実践させた。 (ライティング5コマ、ライティングとリーディング5コマ。合計10コマの通年授業) 3. 授業を通じて大学生が書いた宿題とレポートを回収し、分析した。 4. 研究の結果を英語教育学会で発表した: (ア) Rhizomes(Brisbane,Australia 2011年2月) (イ) 2011 International Conference and Workshop on TEFL and Applied Linguistics(Taoyuan,Taiwan,2011年3月) 5. 論文執筆の指導法を検討し、今後のカリキュラム作成に取り込んだ。 低学年から大学生に実際の学術論文を読ませ、論文構成について実践的に学ばせることにより、論文の読解力が伸長し、この能力が論文執筆の向上に反映させることができると考えられる。
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