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2010 年度 実績報告書

家譜から見た近世琉球の国際関係と東アジア

研究課題

研究課題/領域番号 21820011
研究機関東京大学

研究代表者

渡辺 美季  神奈川大学, 外国語学部, 助教 (60548642)

キーワード琉球 / 家譜 / 個人史 / 国際関係 / 東アジア
研究概要

本研究は、16世紀末から19世紀後半にわたる琉球王国の国際関係を、この時代(以下「近世」と呼ぶ)の琉球に生きた人々の家譜(系譜)を主な史料として考察し、その特質を明らかにするとともに、その特質自体の歴史的意義を東アジア諸地域との比較検討の中から考察しようと試みるものである。この目的に沿って本年度は、昨年度に続き那覇市歴史博物館において家譜の調査を行うとともに、収集済みの家譜の分析を行った。また家譜から抽出した諸人物の足跡を確認するため、中国福建省、鹿児島県西南部、沖縄県各地において史跡・史料調査を実施した。その上で、(1)中国・日本からの移住者を祖先とする家系、(2)漂流・漂着による外国語習得者した人々の家系、(3)近世中後期において日本と血縁的関わりを持った人々の家系などについて考察を進め、国際関係に関わる彼らの経歴・技能・資産が、国家の「あるべき国家像」の構築・維持において活用される一方で、彼ら自身も自らの「国際関係」に関わる諸要素を、王国内での社会的上昇のため積極的に利用していたことを明らかにした。また時に彼らの活動が、国家の設定した枠組みを超えて、王国の在り方を「下から」変化させる側面もあったことを指摘した。こうした成果は、計5本の論文、2度の学会報告(国外・国内各1回)において発表した。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (4件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 漂流・漂着と言語-琉中関係のなかの中国語と日本語-2010

    • 著者名/発表者名
      渡辺美季
    • 雑誌名

      歴史学研究

      巻: 873 ページ: 2-13

  • [学会発表] 琉球の自意識と御外聞-対日関係を中心に-2010

    • 著者名/発表者名
      渡辺美季
    • 学会等名
      歴史科学協議会第44回大会
    • 発表場所
      中京大学(名古屋)
    • 年月日
      2010-11-21
  • [学会発表] 朝鮮人漂着民の見た1662-63年の「琉球」-東アジア海域交流の一側面-2010

    • 著者名/発表者名
      渡辺美季
    • 学会等名
      韓国<琉球・沖縄学会>
    • 発表場所
      ソウル大学(韓国)
    • 年月日
      2010-10-04
  • [図書] 国際交流と政治権力の対応2011

    • 著者名/発表者名
      井上徹
    • 総ページ数
      259-293
    • 出版者
      汲古書院
  • [図書] 沖縄学入門-空腹の作法2010

    • 著者名/発表者名
      勝方=稲福恵子
    • 総ページ数
      3-21
    • 出版者
      昭和堂
  • [図書] 近世の海域世界と地方統治2010

    • 著者名/発表者名
      山本英史
    • 総ページ数
      331-378
    • 出版者
      汲古書院
  • [図書] 日本の対外関係6 近世的世界の成熟2010

    • 著者名/発表者名
      荒野泰典
    • 総ページ数
      217-234
    • 出版者
      吉川弘文館
  • [備考]

    • URL

      http://www.geocities.jp/ryukyu_history/china_ryukyu/Fujian.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.geocities.jp/ryukyu_history/Japan_Ryukyu/Main.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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