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2010 年度 実績報告書

母語が異なる他者への説明効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21820027
研究機関広島大学

研究代表者

古本 裕美  広島大学, 大学院・教育学研究科, 助教 (80536326)

キーワード他者説明 / 日本人大学生 / 留学生 / 協調学習 / 理解深化
研究概要

「留学生30万人計画」や「アジア人材資金構想」の実施により,今後日本人学生と留学生とが共に学ぶ機会が増加することが予想されるが,彼らが研究室で共に学ぶ場面を対象とした研究は未だ行われておらず,母語が異なる者同士が協同で学ぶことによって理解が深化していく過程については明らかにされていない。そこで,本研究では,日本人学生と留学生による協調学習に関する基礎的研究として,学習材料を留学生に説明するという場面を取り上げる。
平成22年度は,「折り紙の3/4の2/3(または2/3の3/4)の部分に斜線を引く」という課題を,母語が同じペアと異なるペアとにそれぞれ提示し,それを協調的に解決していく過程を比較分析した。特に,母語話者と非母語話者による協調学習場面においても理解深化がみられるのか,頻繁な役割交替や積極的な課題関与が起こるのかについて検討を行った。その結果,次の3つが明らかになった。(1)ペアの構成によって,協調学習における理解深化の程度が異なる。(2)母語話者と非母語話者による協調学習場面では,同一母語話者同士の実験結果のような理解の深まりを示したケースが少ない。(3)上記(1)と(2)の原因として,積極的な課題関与と役割交替の少なさが考えられた。
先行研究で得られている結果と合わせて考察すると,母語話者と非母語話者による協調学習場面において双方の理解を深めるためは,理解確認を行うこと,否定的フィードバックを行っても良いという相手への配慮を行うこと,外化物を利用した説明を繰り返し行うことがそれぞれ重要であると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 母語が異なる他者との協調学習における理解深化過程の分析2011

    • 著者名/発表者名
      伊藤亜希・于泉華・老平実加・大西薫・郭侃亮・韓舒〓・小谷沙緒里・田淵美有・張莎・陳怡卉・鄭立民・長野真澄・范一楠・平川真・古本裕美
    • 雑誌名

      広島大学日本語教育研究

      巻: 21 ページ: 47-54

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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