コンビニは「ライフライン」としてなくてはならない役割を担うまでになった。しかし、コンビニの社会的な役割が高まる一方で、他のインフラと異なり、個人経営のコンビニへの期待は、経営者の家族や従業員の肩に重くのしかかる。社会的な期待、コンビニチェーン間の競争、厳しい利益の追求が絡み合い、フランチャイズ店経営者の家族へのプレッシャーは、高まるばかりだ。本課題では、主にAタイプ(既に商店を家族経営していたコンビニ)の経営者に焦点を当てた。個人経営者がフランチャイズビジネスに魅せられた様々な理由が、今やフランチャイズビジネスから手を引く理由になっている。高齢になった経営者はコンビニ業界を離れ、個人商店や家業に戻る。コンビニ経営を通し、体力的にきつかったにもかかわらず、フランチャイズビジネスを通して「家族」の理解が深まった。日本のフランチャイズ業界の限界が明らかになった。
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