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2009 年度 実績報告書

朝廷儀礼体系の復原的研究に基づく中世後期国制の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21820071
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関立命館大学

研究代表者

桃崎 有一郎  立命館大学, 文学部, 講師 (80551150)

キーワード公武関係 / 朝廷儀礼 / 室町殿 / 拝賀 / 室町幕府 / 足利義満 / 権力 / 礼節
研究概要

平成21年度は、「中世日本の朝廷儀礼の分析から帰納的に公武社会構造の復原・解明を目指す」という研究目的に沿って、下記の研究・調査を遂行した。
上記目的を実現する手法として、本研究では、中世日本における特定の朝廷儀礼(「拝賀」と呼ばれる拝礼儀礼)に焦点を定め、その儀礼への室町幕府将軍(特に、朝廷・幕府を統一的に支配し「室町殿」と呼ばれた3代目足利義満以降)の関わり方に関する基礎的事実を確定し、その歴史的意義を解明することを目指している。この手法に基づき、本年度は中世日本の古記録を対象として、すでに公刊されている古記録については網羅的に、また未公刊の古記録については所在が確認されたものの一部について、各種所蔵機関へ赴いて現物を実見調査した。この調査により、「室町殿」が当事者として関わった「拝賀」儀礼の基礎的情報がある程度充分な分量蓄積され、22年度に予定している総合的な考察の準備がほぼ整った。かかる研究環境整備は、従来断片的に収集・利用されてきたにすぎない当該問題に関する史料群に、一定度の網羅性を確保するものであり、その総合的考察を行う重要な基盤となる。
上記を踏まえ、21年度は、本研究の材料たるにとどまらず学会で早急に共有すべき重要性を有すると判断した未公刊の古記録の一部を、活字化・公刊した。また本研究で課題とした問題を解明するにあたり、最も重要な「儀礼の場」として明らかにされておくべき中世京都の空間構造について、研究代表者の既発表の研究を整理・改訂した上で大幅に新稿を増補し、現段階での研究水準を明らかにする著書をまとめ、刊行した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 初期室町幕府の執政と「武家探題」鎌倉殿の成立過程2010

    • 著者名/発表者名
      桃崎有一郎
    • 雑誌名

      古文書研究 68号

      ページ: 41-63

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 綱光公記-文安三年・四年暦記-2010

    • 著者名/発表者名
      遠藤珠紀・須田牧子・田中奈保・桃崎有一郎
    • 雑誌名

      東京大学史料編纂所研究紀要 20号

      ページ: 99-111

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      五味文彦
    • 雑誌名

      現代語訳吾妻鏡 8(吉川弘文館)

      ページ: 40-70担当

  • [雑誌論文] 足利義持の室町殿第二次確立過程に関する試論2009

    • 著者名/発表者名
      桃崎有一郎
    • 雑誌名

      歴史学研究 852号

      ページ: 2-10,59

    • 査読あり
  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤道生
    • 雑誌名

      慶應義塾図書館の蔵書(慶應義塾大学出版)

      ページ: 1-29担当

  • [図書] 中世京都の空間構造と礼節体系2010

    • 著者名/発表者名
      桃崎有一郎
    • 総ページ数
      575
    • 出版者
      思文閣出版

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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