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2010 年度 実績報告書

日本版ゆるし状態尺度の作成

研究課題

研究課題/領域番号 21830024
研究機関鹿児島県立短期大学

研究代表者

石川 満佐育  鹿児島県立短期大学, 生活科学科, 講師 (00512063)

キーワードゆるし(forgiveness) / 状態ゆるし尺度 / アセスメントツール / 成人
研究概要

本研究の目的は,近年臨床心理学の中で重要とされるforgiveness(ゆるし)の観点から介入を行うために,アセスメントツールとして使用可能な,我が国における「日本版ゆるし状態測定尺度(State for giveness Inventory for Japanese ; 以下SFI-J)」を作成することであった。H23年度では,SFI-Jの信頼性,妥当性の検討(研究2),ならびに基準関連妥当性の検討(研究3)を行った。
研究2では,主にSFI-Jの妥当性を検討するため,ゆるしと関連する既存の尺度(許し尺度,怒り喚起・持続尺度,ネガティブな反すう尺度)との相関を検討した。調査対象者は大学生,短期大学生481名であった。検討の結果,概ね予測通りの結果が得られ,研究1の結果を踏まえSFI-Jは信頼性,妥当性を備えた尺度であることが確認された。
研究3では,基準関連妥当性の検討を行った。諸外国の研究から,ゆるしの促進に寄与する概念として,共感性(Empathy)が挙げられている。また,ゆるしを行うためには自分の気持ちを把握し,不快な情動とも向き合うことの重要性が指摘されている。従って,共感性を測定する尺度に加え,不快情動回避心性尺度との関連を短期縦断研究によって検討を行った。調査対象者は短期大学生118名であった。1回目と2回目のデータを用いて共分散構造分析によって検討の結果,状態ゆるしの促進を阻害する要因として,不快情動回避心性が特に影響していることが明らかになった。
以上の結果から,大学生を対象に,感情,認知,行動の3領域からとらえることができ,ある程度の信頼性と妥当性を兼ね備えた状態ゆるしを測定する尺度SFI-Jが開発された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 状態ゆるし尺度の作成の試み(1)2011

    • 著者名/発表者名
      石川満佐育
    • 学会等名
      第75回日本心理学会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2011-09-17

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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