• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

社会不安障害に対するPEPを考慮した認知行動的介入法の効果検討

研究課題

研究課題/領域番号 21830099
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

五十嵐 友里  埼玉医科大学, 医学部, 助教 (00551110)

キーワード社会不安障害 / Post Event Processing
研究概要

社会不安障害の治療については認知行動療法が有効であると報告されているが,治癒率を考慮すると未だ改善の余地があると示唆されており,認知行動療法による社会不安障害の効率化された治療法を開発することが本研究課題の目的であった。
なかでも,本研究は,社会不安者において活性化されやすい社会的場面の回顧的処理で,不安感情やネガティブな自己知覚が顕著であるpost-event processing(PEP)に焦点を当てている。PEPは,反すうや心配といった認知的処理と強い類似性を持っていると考えられ,これまでの研究でこれらの認知的処理の思考様式における異同を明らかにしてきた。しかしながら,反すうと心配はPEPと同様に社会不安と強い相関関係があり,強い関連を持っていることも明らかにされている。
したがって,社会不安の維持においてPEP,反すう,心配といった認知的処理がどのようなメカニズムで社会不安に影響を与えるのかについて検討した。その結果,PEPは反すうや心配の活性化の始まりとして機能し,PEP→反すう→心配→社会不安症状という処理の流れの影響が強いことが示唆された。
さらに,社会不安障害患者を対象として,ビデオフィードバックを用いたPEPに対する介入を行った。その結果,対象者はビデオフィードバックを契機にPEPや社会不安,社会的場面の回避,他者評価懸念を低減させたと視察された。また,反すうや心配も漸減し,上記の知見と一致した変化を見せた。したがって,社会不安障害患者においてもビデオフィードバックによってPEPが低減され,それによって反すう,心配,社会不安症状が低減する可能性が示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Differences and similarities between post-event processing, rumination and worry in a non-clinical population2010

    • 著者名/発表者名
      Yuri Igarashi
    • 学会等名
      World Congress of Behavioral and Cognitive Therapies
    • 発表場所
      Boston, USA
    • 年月日
      2010-06-04

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi