• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

議会交渉におけるプロトコルの役割についての非協力ゲーム理論による研究

研究課題

研究課題/領域番号 21830145
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関大阪経済大学

研究代表者

川森 智彦  大阪経済大学, 経済学部, 講師 (70550531)

キーワードゲーム理論 / 交渉 / 提携形成
研究概要

q多数決によって意思決定がなされる交渉である議会交渉(legislative bargaining)において,拒否者提案プロトコルという交渉過程の特徴を分析した.分析したモデル(展開形ゲーム)は,次のようなものである.社会においてある一定量の金の分け方を交渉によって決める.まず,あるプレイヤーが「q人以上からなる提携」と「その提携内での金の分け方(一定量の金をすべてこの提携内で分配する)」を提案する.提携内のプレイヤーは,提案に賛成するか否かを順に表明する.提携内の全員が賛成すれば提案が実行され,ゲームは終了する.それ以外の場合には,最初に提案を拒否したプレイヤーが新たな提案者となり,同様のプロセスが繰り返される.各プレイヤーは,将来の利得を割り引く.その割引因子がプレイヤーによって異なりうるとする.割引因子の異質性を考慮する点が,本研究の新しい部分である.以上の展開形ゲームの定常部分ゲーム完全均衡を特徴付けた.その結果,提案者の均衡利得は一意に定まることがわかった.その上で,提案者の均衡利得について,次の2点がわかった.1.提案者の均衡利得が,拒否者提案プロトコルの下の方が,無作為提案者プロトコル(毎回無作為に提案者が選ばれるプロトコル)の下よりも高くなり得る.2.qが大きくなる時,提案者の利得が大きくなり得る.これらは,割引因子が共通の既存研究では,観察されない現象であり,また,反直観的な興味深い現象である.研究では,この反直観的な現象の背後にある直観も明らかにしている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Rejecter-propose legislative bargaining with heterogeneous discount factors2009

    • 著者名/発表者名
      川森智彦
    • 学会等名
      関西ゲーム理論研究会
    • 発表場所
      甲南大学
    • 年月日
      2009-06-27

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi