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2009 年度 実績報告書

重力崩壊型超新星爆発とその周辺の天体現象

研究課題

研究課題/領域番号 21840050
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関早稲田大学

研究代表者

澤井 秀朋  早稲田大学, 理工学術院, 助手 (70514199)

キーワード宇宙物理 / 超新星 / 磁場 / 不安定成長 / 電気抵抗 / 磁気流体力学 / 数値計算
研究概要

本研究計画は、重力崩壊型超新星爆発における弱磁場の増幅を調べるものである。弱磁場の増幅においては電気抵抗の効果が重要となるが、電気抵抗の存在が超新星のダイナミクスにどのような影響を与えるかは調べられた例がない。昨年度はまず、弱磁場の増幅よりも簡単な初期強磁場下でのダイナミクスにおいて電気抵抗の効果を詳細に調べた。
この研究を遂行するためには空間多次元の抵抗磁気流体数値コードが必要である。本研究計画を始める際、数値コードはほぼ完成の状態にあったが、本計算を始めてみるといくつかの問題点が上がってきた。そのため最初の数カ月をその改善に充てることとなった。やがて行った本計算の結果、次のようなことを主に発見した。
強磁場を伴う超新星では、星の回転によって磁場をさらに増幅し爆発を起こさせるものであるが、電気抵抗の存在によりこれが効率的に進まない。磁場の散逸により生まれた熱エネルギーは爆発を駆動するのを助けるが、磁場が十分に成長する前に散逸してしまうため。全体として爆発のために得られるエネルギーは小さくなり、結果的に電気抵抗は爆発に不利に働くことになる。
この成果は国内外の学会・研究会で発表し、成果をまとめた論文は査読付の会議録にも受理された。
研究計画では昨年度の時点で弱磁場の増幅を調べる予定であったが、まずは強磁場のダイナミクスにおける電気抵抗の効果が大切であると判断し、その研究を行った。今年度はいよいよ弱磁場増幅のダイナミクスを調べていく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Nagnetorotational Supernovae with Resistivities2010

    • 著者名/発表者名
      Hidetomo Sawai, Kei Kotake, Shoichi Yamada
    • 雑誌名

      Proceedings of the 5th WSEAS International Conference on OPTICS-ASTROPHYSICS-ASTRONOMY(ICOAA '10)

      ページ: 178-184

    • 査読あり
  • [学会発表] 重力崩壊型超新星の抵抗磁気流体シミュレーション2009

    • 著者名/発表者名
      澤井秀朋
    • 学会等名
      理論天文学宇宙物理学懇談会 第22回シンポジウム
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      20091220-20091222
  • [学会発表] 強磁場超新星における磁気粘性の効果2009

    • 著者名/発表者名
      澤井秀朋
    • 学会等名
      日本天文学会 秋季年会
    • 発表場所
      山口大学
    • 年月日
      2009-09-14

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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