階層性をもつ複雑分子システムの集団運動の機構解明

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21840051
• 研究種目: 研究活動スタート支援
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 生物物理・化学物理
• 研究機関: 早稲田大学
• 研究代表者: 柳尾 朋洋 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (40444450)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: 非線形力学 / 幾何学 / クラスター / DNA / 集団運動 / 超球座標 / キラリティ

研究概要

本研究プロジェクトでは、高度な秩序構造を有する複雑分子システムの集団運動と機能発現の仕組みを、非線形力学と幾何学の観点から解き明かす研究を推進した。特に、原子・分子のクラスター(集合体)の構造変化の機構と速度過程を、分子内モード結合とエネルギー移動の観点から明らかにした。さらに、生物のDNAがもつユニークな弾性特性と、DNAの高次構造形成における右・左(キラリティ)の自発的選択のメカニズムの一端を明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] A nonequilibrium rate formula for collective motions of complex molecular systems (2010)
  • 著者名/発表者名: T.Yanao, W.S.Koon, J.E.Marsden
  • 雑誌名: AIP Conference Proceedings Vol.1281 ページ: 1597-1600
• [雑誌論文] Nonlinear dynamics and geometry of collective motions of complex molecular systems (2010)
  • 著者名/発表者名: T. Yanao
  • 雑誌名: AIP Conference Proceedings Vol.1281 ページ: 1571-1573
• [雑誌論文] Dynamical mechanisms for collective motions of nanostructures (2010)
  • 著者名/発表者名: T. Yanao
  • 雑誌名: 数理解析研究所講究録 Vol.1692 ページ: 46-56
• [学会発表] 原子分子集合体の振動回転モード解析と集団運動の発現機構 (2010)
  • 著者名/発表者名: 柳尾朋洋
  • 学会等名: 力学系研究会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2010-03-29
• [学会発表] Dimension reduction and the trigger mechanisms for conformational transitions of complex molecular systems (2010)
  • 著者名/発表者名: 柳尾朋洋
  • 学会等名: Workshop on Dynamical systems theory and reaction dynamics toward large systems
  • 発表場所: Kyoto
  • 年月日: 2010-01-06
• [学会発表] ナノ秩序構造体の集団運動の力学的機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 柳尾朋洋
  • 学会等名: 数理解析研究所研究集会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2009-12-21
• [学会発表] 原子分子集合体の構造変化運動の超球モード解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 柳尾朋洋
  • 学会等名: 第7回京都大学福井謙一記念研究センターシンポジウム
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2009-12-04
• [学会発表] 高次元分子反応における位相空間構造の縮約と非平衡速度論 (2009)
  • 著者名/発表者名: 柳尾朋洋, W.S.Koon, J.E.Marsden
  • 学会等名: 分子科学討論会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2009-09-24