研究課題
若手研究(スタートアップ)
安定曲線のモジュライのChow環では余次元がg+iのtautological類はi+1個の有理曲線を成分に持つ境界類の線形和で書けることが証明されている。しかし実際に与えられてtautological類を境界類で書き表すことは非常に難しい。本研究ではΦ類とλ類が一種類ずつの掛け算の場合のみについて考察している。次数が1の場合には研究代表者とArcaraによる関係式というものがある。この研究ではこれを任意の次数に拡張するのが目的である。次数2の安定写像を使って得られるtautological環の関係式を計算するアルゴリズムを実行し、次数2の関係式を得た。また、この関係式が種数1の時、既に知られている結果と一致するかを確かめた。今現在は種数2の時にも一致していることを確かめている。また、Bumsig Kim氏との共同研究で異なるn点の配置空間であるFulton-MacPherson空間の相対化空間を構成した。この空間の構成に依って相対安定写像のモジュライやその一般化などのモジュライの構成が簡潔になった。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)
Selecta Mathematica, New Series 15
ページ: 435-443
Proceedings of the American Mathematical Society 137
ページ: 4077-4081