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2010 年度 実績報告書

対相関の変形依存性に着目した原子核の準位構造と核分裂メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 21840058
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

湊 太志  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 博士研究員 (00554065)

キーワード核準位密度 / 核分裂 / 平均場理論 / ラムダハイパー核
研究概要

本研究の目的の一つは、原子核の対相関の効果を考慮した新しいモデルで、核エネルギー準位密度(以下、準位密度)の数値計算コードを開発し、高精度の原子核崩壊・反応モデルを構築することである。本年度(平成22年度)は、前年度の研究期間で開発した新しい準位密度計算コードを用いて、様々な原子核の準位密度とその予測精度の検証を行った。その結果、従来型の準位密度計算コードと比較して、より正確に中性子共鳴間隔の実験データを再現することに成功した。また、新しい計算コードで得られた準位密度は、これまでのモデルと比べて正確に原子核の中性子吸収断面積の実験データを再現していることが分かった。この結果、高精度の原子核崩壊・反応モデルを構築することができ、放射線を用いた核物理基礎研究や材料・生命科学の分野に貢献することが今後期待できる。
もう一つの研究目的である原子核の核分裂バリア形成メカニズムを、ラムダ粒子を用いて手法で検証した。前年度に開発した1個のラムダ粒子が原子核に入った場合の核分裂計算コードを、2つのラムダ粒子が入ったダブルラムダハイパー核計算コードに拡張した。原子核中の2つのラムダ粒子の軌道を調べ、核分裂が起きている際の核子の振舞いをより詳細に調べることを可能にした。その結果、核分裂バリア形成の微視的なメカニズムの一部を解明することができた。この研究成果は、原子炉内に存在する不安定で寿命の短いマイナーアクチノイドの核分裂崩壊率の高精度予測に貢献することが期待できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Skyrme-Hartree-Fock法を用いたハイパー核の核分裂2010

    • 著者名/発表者名
      湊太志、千葉敏、萩野浩一
    • 学会等名
      基研研究会「大振幅集団運動の微視的理論」
    • 発表場所
      京都大学・基礎物理研究所
    • 年月日
      2010-10-25
  • [備考]

    • URL

      http://nscience.jaea.go.jp/

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公開日: 2012-07-19  

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