• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 研究成果報告書

水害防備林の氾濫流制御効果と適用限界に関する研究

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 21860013
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分補助金
研究分野 水工学
研究機関埼玉大学

研究代表者

八木澤 順治  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70549998)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
キーワード堤防 / 越流 / 底面せん断力 / 水害防備林 / 破壊限界 / 抗力モーメント
研究概要

本研究では水害防備林の設置効果と適用限界を明らかにするという視点に立ち,まず,水害防備林の密度による抗力特性・底面せん断力の変化を,越水を想定した様々な水理条件下で明らかにすることを目的として,当該年度は越流部(堤防モデルの裏法面)に配置した植生モデルの抵抗特性,底面せん断力特性の把握(堤防法面の侵食を想定しない固定床での水理模型実験により行なう)を行なった.具体的には,密度による効果として植物モデルの空隙率を変化させ,3パターンの越流水深における底面せん断力の変化を把握した.その結果,空隙率が小さい(密に繁茂した状態)の方が,法面のせん断力を減少させるものの,法尻付近のせん断力を増加させることがわかった.このことより,法面に植物を配置する際,法面の洗掘防止だけではなく法尻付近の局所的な洗掘に対する影響も考慮する必要があることを示した.また,堤防の裏法面に設置した樹木を想定した破壊限界を把握するため,高水敷上において樹木引き倒し破壊試験を実施した.その結果,転倒限界モーメントは樹木の根茎構造(本研究では深根型と浅根型)のうち,特に根鉢の表面積および体積が大きく影響していることがわかった.さらに,地盤の粘着性も転倒限界モーメントに大きな影響を与えることがわかった.本研究で対象とした地点では,地盤の粘着性の増加とともに,転倒限界モーメントが減少した.法面に設置された水害防備林の設置による利点(せん断力の減少)のみならず,樹木の破壊限界を把握することで,適用限界までを含めて評価することが可能となった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of roots architecture, physical tree characteristics, and soil shear strength on maximum resistive bending moment for overturning Salix babylonica and Juglans ailanthifolia

    • 著者名/発表者名
      Norio Tanaka, M.B. Samarakoon, Junji Yagisawa
    • 雑誌名

      Landscape and Ecological Engineering (Now printing)

  • [学会発表] 地盤強度と根の形状特性が樹木転倒限界に与える影響について2010

    • 著者名/発表者名
      田中規夫,八木澤順治,M.Samarakoon, 佐々木寧,利根川誠
    • 学会等名
      河川技術論文集,Vol.16,pp.225-230
    • 年月日
      20100000
  • [備考] ホームページ等

URL: 

公開日: 2012-01-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi