研究概要 |
本研究の目的は,様々な形状の対象物を把持する際に,超なじみ性と高保持力およびゼロエネルギーでの保持力の維持を実現するグリッパ機構の開発である 本研究開発対象のグリッパ機構は,外側から内側にかけて膜が連続して動く内外が連続した袋状構造体を有しており,この膜が把持対象物の全面になじみながら,全体を取り囲むように把持動作を行う.この構造及び動作が、様々な形状の物体の把持を可能にする具体的な原理である 学術的な意義として,これまでのロボットハンド機構では困難であった,様々な種類の対象物を容易に把持することが可能で,またその把持状態を維持するのにエネルギーが不要という点が挙げられる.従って,作業における使用エネルギーを抑えるという観点からも,社会貢献的意義も有する研究課題である 重要性として,社会貢献的には,工場内での搬送する製品の形状が変化しようと,グリッパ機構そのものの取り換えは不要であり,それに伴いライン自体を変更する必要が無いという点が挙げられる.学術分野においても,この内外連続式袋状構造体を,把持機構のみならず,移動体として拡張させ,外環境になじむ探査体として活用したりと,分野発展に寄与できる可能性を有するものである
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