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2009 年度 実績報告書

高い構造規則性を有する金属―無機ナノハイブリッド材料の化学合成と光学・触媒特性

研究課題

研究課題/領域番号 21860045
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

河村 剛  豊橋技術科学大学, 工学部, 助教 (10548192)

キーワード金ナノロッド / メソポーラスシリカ / 表面プラズモン共鳴
研究概要

平成21年度は、メソポーラスシリカ(SBA-15)粉末を作製し、そのメソ孔内部に金ナノロッドを析出させ、さらに金ナノロッドの長さを制御する点に注力した。具体的にはアミノ基修飾したSBA-15のメソ孔内壁に金イオンを吸着させた後に、金イオンを還元することで金を析出させ、それを繰り返すことで、SBA-15の筒状細孔の内壁に沿って金を還元析出させ、金ナノロッドを形成させた。その後、熱処理や特定の波長を有したレーザの照射により、金ナノロッドを適度に短くすることで、金ナノロッドの長さを制御した。金ナノロッドの直径はSBA-15の筒状細孔の直径により決定されるため、金ナノロッドの長さの変化は、金ナノロッドの長軸方向に振動する局在型表面プラズモン共鳴(LSPR)波長にダイレクトに反映される。金ナノロッドの長さを8-150nmで変化させることで、LSPR波長を600-2500nmの範囲で、おおまかに制御できる手法を見出した。さらに、SBA-15薄膜の作製も行い、膜中での金ナノロッドの形成にも成功した。析出した金ナノロッドはSBA-15中に良く分散して存在しており、このことはLSPR特性の劣化を招く金ナノロッドの凝集を防ぎ、且つ高濃度に金ナノロッドを含んだ膜状材料の作製に成功したと言え、金ナノロッドのLSPRによる電場増強や光吸収を積極的に利用した新規光デバイスの開発につながると考えられる。次年度はさらに、膜中における金ナノロッドの配向を制御することで、偏光特性を付与した材料の作製を行い、ナノサイズの偏光フィルター等への応用の可能性を探る。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] メソポーラスシリカを鋳型とした金ナノロッドの精密形状制御2010

    • 著者名/発表者名
      河村剛
    • 学会等名
      日本化学会第90春季年会
    • 発表場所
      近畿大学
    • 年月日
      2010-03-26
  • [学会発表] メソポーラスシリカ薄膜を利用した金ナノ粒子の形状及び配列制御と光特性2010

    • 著者名/発表者名
      林育生
    • 学会等名
      日本セラミックス協会2010年年会
    • 発表場所
      東京農工大学
    • 年月日
      2010-03-23
  • [学会発表] メソポーラスシリカ細孔内での金ナノ粒子の還元析出2009

    • 著者名/発表者名
      林育生
    • 学会等名
      日本高専学会第15回年会・講演会
    • 発表場所
      豊橋技術科学大学
    • 年月日
      2009-08-29

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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