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2010 年度 実績報告書

可変柔軟特性を有する柔軟節構造体の創成

研究課題

研究課題/領域番号 21860053
研究機関東京大学

研究代表者

田中 展  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (70550143)

キーワード柔軟節構造体 / 大変形特性 / 座屈 / ポアソン比 / 展開構造体
研究概要

空間構造体ははり部材とそれらを連結する結合節で構成され、超軽量性、高機能性および空間制約などの各種要求に応じた構造設計が可能となるため、その力学特性を理解することは工学上きわめて重要である。本研究では、より広い視点から空間構造体がもたらす多彩な変形様式を理解することを目的として、節の回転相互作用に着目した2次元柔軟節構造体の弾性変形モデルを構築した。そして、構築した数値解析モデルを用いて、新規空間構造体を独自に提案し、構造不安定性やボアソン比特性を対象に節の回転特性に依存する空間構造体の変形メカニズムを解明した。得られた結果から以下のことがわかった。(1)多重セル集合を有する周期正方セルの等二軸圧縮座屈解析より,系の短波長座屈モードが4位節の基本回転モードで整理できることを示し、その2次モードが4重分岐となりたわみが局所化することを示した。そして、得られた2次モードはセルサイズの増加に伴い最低次モードの座屈値に漸近することを明らかにした。また、荷重制御による正方セルの長波長座屈モードは4位節の非対称回転モードで特徴付けられることを示した。(2)4位柔軟節構造体を新規提案し、節の柔軟性に依存して正から負までの広範囲のボアソン比を許容する力学特性を明らかにした。また、単軸引張試験より同様のボアソン比特性を実験的に証明し、2次元数値解析では計算できない4位柔軟節構造体の面外変形特性を単軸引張試験によって評価した。(3)8位節と滑節連結された2位節で構成される単一自由度の8位節反復構造体を新規提案し、8位節の回転モードを選定することで当該構造体の多彩な可変機構を発見した。また、試作機を製作してロータリーアクチュエータを用いた回転駆動試験を実施することで、発見した可変機構のひとつである展開/収縮モードを実証した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ポアソン比にみられる4位柔軟節構造体の非線形弾性変形挙動2010

    • 著者名/発表者名
      田中展, 松尾幸哉, 渋谷陽二
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集,A編

      巻: 76巻768号 ページ: 1025-1031

    • 査読あり
  • [学会発表] 圧縮負荷を受ける柔軟節正方セル構造の変形局所化2010

    • 著者名/発表者名
      田中展, 渋谷陽二, 泉聡志, 酒井信介
    • 学会等名
      日本機械学会M&M2010材料力学カンファレンス
    • 発表場所
      長岡技術大学
    • 年月日
      2010-10-09
  • [学会発表] 回転負荷による8位節展開構造体の展開/収縮機構2010

    • 著者名/発表者名
      田中展, 渋谷陽二
    • 学会等名
      日本機械学会2010年度年次大会
    • 発表場所
      名古屋工業大学
    • 年月日
      2010-09-08
  • [備考]

    • URL

      http://www.fml.t.u-tokyo.ac.jp/~htanaka/index-j.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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