研究課題
若手研究(スタートアップ)
(1)Si熱酸化膜上への高密度Ge量子ドットの形成GeH_4-LPCVDおよびH_2-RP照射GeH_4-LPCVD後の表面形状像を測定した結果、GeH_4-LPCVDのみの場合はGe量子ドットの形成は認められず、平坦なGe膜(RMS:0.17nm)の形成が確認された。一方、GeH_4-LPCVD時にH_2-RP照射した場合は、面密度~2×10^11cm-2のGe量子ドットの形成が認められた。表面形状像からドットの高さ分布を求めた結果、平均ドット高さおよび半値幅はそれぞれ~nm、-1.8nmであった。また、基板温度が室温から200℃の範囲において、同条件でH_2-RP照射GeH_4-LPCVDした場合、CAD後の表面ラフネスはCAD前のSio_2と同程度(0.15nm)であり、Ge膜が形成されていないこともXPSにより確認している。さらに、基板温度300℃でH_2-RP照射GeH_4-LPCVDの堆積時間依存性を調べた結果、ドット密度は堆積時間30秒で飽和傾向にあるが、平均ドット高さは堆積時間の増加に伴い増大する。Geドットの高密度形成には、(1)水素ラジカルの供給によって、GeH_4分解を促進し、基板表面への反応前駆体の入射量が増大したこと、(2)OH終端表面への水素ラジカル入射によって脱水反応が進行し、核発生サイトとなるSiダングリングボンドの生成が促進したことが、起因していると理解できる。(2)超高密度Si量子ドットにおける二次元電気伝導Si_2H_6-LPCVD直前にOH終端した熱SiO_2表面に室温、100Torrで10minGeH_4を吸着させることで、面密度1.2×10_13cm-2で均一サイズのSi量子ドットを形成し、高密度Si量子ドット面内方向における電気伝導の時間依存性を評価した結果、~15nA幅の2~3値を行き来するステップ状の変化が室温で認められた。この結果は、Si量子ドットを介して作られる電流パス(パーコレーションパス)近傍の中性ドットに電子が捕獲される時、その帯電効果により近傍のパーコレーションパス中のドット間トンネル過程を変調する結果として解釈できる。
すべて 2010 2009 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 備考 (1件) 産業財産権 (2件) (うち外国 2件)
Trans.of IEICE Vol.E93-C, No.5
ページ: 569-572
Solid State Communications Vol.149
ページ: 739-742
http://home.hiroshima-u.ac.jp/~semicon/Jsemicon/Jindex.html