平成21年度は、対象地域の公共交通整備、開発、建築動向、パーソントリップの状況について整理し、主に関連データを整理することを目的とした。平成22年度に行うCO2排出量からみた線引き制度のコンパクト性評価のために必要となる基礎的データを整理した。(1)まず、山口市、防府市の昭和60年から平成20年のDID分布状況を経年的に整理し、各都市の市街化の状況を比較した。(2)次に、公共交通の整備状況について、鉄道駅、バス停の位置をArcView9、ArcGIS Spatial Analystを用いて空間的に整理した。整理したデータを用いて、山口市、防府市における公共交通の利便エリアを算出し、両都市の交通利便性を評価した。(3)また、対象都市において空間的にデータ整理を行うために、250m×250mメッシュデータを作成する。(4)パーソントリップに関しては、人口移動に伴い発生する二酸化炭素の排出状況を整理するために、平成17年度山口県都市圏総合都市交通体系調査を基に整理を行い、各メッシュ内の居住者がどのような経路、交通手段を用いて居住地から目的地まで移動したのかを整理した。(5)各都市の開発、建築動向に関しては、それぞれ過去10年間の開発許可届け出、建築計画概要書より、特に住宅建築に着目して、位置(住所)、建築年、建築面積、延べ床面積、敷地面積、構造等についてデータ整理を行い、住宅開発の空間的特徴を明らかにした。
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