研究概要 |
1. 研究目的・意義 ケーフルドーム,テンセグリティ構造,張弦梁,膜構造などの空間構造は張力の導入によって軽量化させると同時に耐震性旨を大幅に向上させ,大空間を効よく覆うことができる。これらの構造は体育館や公民館などに利用され,災害時の避難所として社会的に重要な存在であるが,その座屈挙動,安定性およひ倒壊挙動は十分に解明されていない。 さらに,構造解析の計算量を低減し,本質的力学特性を解明するために,構造物の対称性は古くから利用されている。この中でも,元の行列をからサイズの小さい子行列を抽出するための行列のブロック対角化は最も有効な手法だと考えられる。 したがって,本研究の目的は群論を利用して,構造解析にかかわる行列を解析的にブロック化し、高いレベルの対称性を持つ構造物の安定解析に生かすことによって,その本質的力学特性を解明することである。また,本研究での提案手法は多岐にわたる分野にも適応できると期待される。 2. 研究成果 a. 構造解析にかかわる行列を対角化手法の提案した b. 二面体群対称性を有するStar型テンセグリティ構造の無条件的安定性の一般条件の誘導 c. 多面体(四面体、六面体、八面体、十二面体、二十面体)群対称性を有するテンセグリティ構造物の自己釣合解析、安定性条件の誘導した d. 最適の構造性能を持つための構造最適化問題への適用した e. テンセグリティ構造の自己釣合い形状を自由にコントロールできるような数値手法を提案した
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