研究概要 |
FOX hunting system(Full-length cDNA over-eXpressor gene)アグロバクテリウムライブラリ(植物選抜マーカーハイグロマイシン耐性遺伝子)をあらかじめ作製していたAtHAK5promoter::luciferase(HAK5pro::LCU)株に導入した。作製したFOX形質転換植物体をハイグロマイシン培地に移し、およそ1X10^4の遺伝子組換植物体を選抜した。HAK5pro::LUCは通常カリウム欠乏条件下で発現するため、FOX遺伝子がAtHAK5プロモーターを活性させているのであれば、ルシフェラーゼ活性は栄養素が豊富な培地上でも検出されるはずである。したがって、形質転換植物体を選抜後、FOX導入HAK5pro::LUCを栄養素が豊富なメディアに直接移し、ルシフェラーゼ活性検出のため、ルシフェリンをスプレーした。栄養豊富条件下でルシフェラーゼ活性を示した150以上の候補遺伝子組み換え植物体を選択し、次世代育成のために土に移した。育成した次世代の遺伝子組み換え植物体の中から、現時点で20以上の植物体においてルシフェラーゼ活性の増加を確認している。ポジショナルエフェクトによるルシフェラーゼ活性を考慮して、内生AtHAK5遺伝子の発現確認のため、リアルタイム定量PCRシステムを使用したテストを実行した。その結果、内生AtHAK5遺伝子を2倍以上発現する候補遺伝子組み換え植物体を6系統確認した。この6つの候補遺伝子組み換え植物体の中から4つの過剰発現遺伝子をクローニングし、それらがtopoisomerase, plasma membrane protein, Glycine rich protein, and vesicle-associated v-SNARE proteinの4つのタンパクをコードしている遺伝子であることを同定した。
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