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2010 年度 実績報告書

SUMO化による細胞周期制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21870048
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

石田 喬志  独立行政法人理化学研究所, 細胞機能研究ユニット, 基礎科学特別研究員 (00462656)

キーワード細胞周期 / SUMO / 核内倍加 / 翻訳後修飾
研究概要

本研究の意義は、細胞周期制御因子に対するSUMO修飾の有無を検証するための実験システムを構築しスクリーニングを行うことで基質タンパクとしての可能性を明らかにするとともにさらなる実験に供する材料を得るものである。本年度は大腸菌による組換えタンパク質発現システムを用いたSUMO化の検証法を実行するに当たりその有効性の検証を行った。その結果、タンパク質の発現、精製に用いるタグにSUMOが結合し擬陽性を生じるケースが多々あることを確認した。そこで、新たに発現タグと消化のためのプロテアーゼの組み合わせや検出条件の検討を行った。その結果、GSTやMBPなどの擬陽性を生じる可能性を持つタグを除くとともに、蛍光染色剤やHAタグなどのリジン残基を持たないタグを用いたウェスタンブロットなどの方法で確実にSUMO化を検出することに成功した。これにより追加の実験などの確認を待たずにin vitroの実験のみでSUMO化の有無を確定し効率的にスクリーニングを行うことが可能となった。この新システムを用いてSUMO E3 ligaseであるHPY2の自己SUMO化がおこなわれることを確認した。MBPタグ、GSTタグとも有効にHPY2が発現するとともに、SUMO化による分子量の増大を検出することができた。また、プロテアーゼ処理によりタグを除いた際にもHPY2に結合したSUMOは残存したためHPY2自身が大腸菌によるSUMO経路再構築系でSUMO化されうることを示した。さらに、新システムに対応した発現ベクターに細胞周期関連因子群のライブラリーをクローニングしスクリーニングシステムの構築完了とした。本システムを用いて細胞周期制御に対するSUMO制御の意義を探る研究が大きく展開することが期待される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] 新規SUMO E3 ligase HIGH PLOIDY 2の分裂組織における機能の解析2011

    • 著者名/発表者名
      石田喬志, 吉村美香, 杉本慶子
    • 学会等名
      第52回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      東北大学(仙台市)
    • 年月日
      2011-03-20
  • [学会発表] SUMO E3 Ligase HIGH PLOIDY2 Regulates Endocycle Onset and Meristem Maintenance in Arabidopsis2010

    • 著者名/発表者名
      Takashi Ishida, Sumire Fujiwara, Kenji Miura, Nicola Stacey, Mika Yoshimura, Katja Scneider, Sumiko Adachi, Kazunori Minamisawa, Masaaki Umeda, Keiko Sugimoto
    • 学会等名
      21st International Conference on Arabidopsis Research
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜市)
    • 年月日
      20100606-20100610
  • [学会発表] SUMO in plant development2010

    • 著者名/発表者名
      石田喬志
    • 学会等名
      第8回SUMO研究会
    • 発表場所
      筑波大学(つくば市)
    • 年月日
      2010-11-26
  • [学会発表] オーキシン依存的な細胞分裂周期と核内倍加周期の切り替えによる細胞分化制御2010

    • 著者名/発表者名
      石田喬志, 安達澄子, 吉村美香, 清水皓平, 梅田正明, 杉本慶子
    • 学会等名
      日本植物学会第74回大会
    • 発表場所
      中部大学(春日井市)
    • 年月日
      2010-09-11

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公開日: 2012-07-19  

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