研究課題
前年度に引き続き、トランス翻訳反応中間体の解析を行った。最初のトランス翻訳中間体であるPre-accommodation複合体に対して、様々な長さのmRNAが与える影響について調べた。その結果、mRNAの長さとペプチド転移反応活性は、負の相関が見られた。また1分子蛍光分析を用いてこの複合体を解析したところ、tmRNA複合体のリボソーム結合活性が低下していることが確認された。次にトランス翻訳中間体のaccommodation複合体に対して、複合体形成の条件検討とその最適化を行った。得られた複合体に対して、部位特異的ラジカルプロービングを行ったところ、一部の変異体においてリボソーム/SmpB複合体と同様の位置で活性ラジカルによるrRNAの切断が確認された。この解析は現在進行中であり、同様の複合体に対して、部位特異的クロスリンク法で解析を行っていく予定である。またトランスロケーション反応中間体の基礎的な条件検討を行った。その結果、ペプチド転移反応活性が認められた複合体の約30%についてトランスロケーション活性が認められた。今後、さらに複合体形成の最適化を行った後に、部位特異的ラジカルプロービングによる構造解析を行っていく予定である。またこのトランスロケーション反応に影響を与えるSmpBの変異を明らかにした。
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Journal of nucleic acids
巻: 2011 ページ: Ariticle ID 130581
RNA
巻: 5 ページ: 980-990