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2009 年度 実績報告書

mRNAの局所的翻訳制御におけるインスリン受容体基質の新機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 21880019
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関東京大学

研究代表者

福嶋 俊明  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, リサーチフェロー (70543552)

キーワードRNA制御 / 局所的翻訳 / インスリン様成長因子(IGF) / インスリン受容体基質(IRS) / RNA結合タンパク質 / 突起仲長
研究概要

申請者は、インスリン様成長因子(IGF)シグナルを仲介するインスリン受容体基質(IRS)による新しいRNA制御機構の解明を目的に研究に着手した。その結果、1.IRSと結合するRNAを特定するため、IRS-1を293細胞に発現し、相互作用するRNAをCLIP(cross-linking immunoprecipitation)法によって解析、約40種のmRNAと4種のrRNAを同定した。同定されたmRNAは、シグナル伝達、小胞輸送、RNA代謝などに関わるタンパク質をコードしていることがわかった。2.種々の領域を欠いたIRS変異体を細胞に発現し、CLIP法で解析した結果、IRSのC末端側の特定の領域がRNAと結合することがわかった。3.MCF7細胞の細胞突起伸長をタイムラプス・イメージングによって観察し、タンパク質翻訳阻害剤の処理によってIGF-I刺激に応答して起こる突起伸長が抑制されることを初めて発見した。IRS-2がIGF-I刺激によって突起伸長部位に集積すること、IRS-2の発現抑制によって突起伸長が抑制されることを併せると、「IGF-I刺激に応答してIRSと結合しているmRNAが翻訳され、翻訳産物がIRS近傍でおこる細胞突起伸長を促進する」という作業仮説が考えられた。今後は、今回同定したIRS結合mRNAに焦点を当て、これらのmRNAのIGF-I刺激による翻訳制御や、細胞運動・神経突起伸長に果たす役割を明らかにしていく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 発達と成長を司るホルモン、インスリン様成長因子2010

    • 著者名/発表者名
      高橋伸一郎, ら
    • 雑誌名

      日本未熟児新生児学会誌 22

      ページ: 19-25

  • [雑誌論文] 成長ホルモン、インスリン様成長因子、インスリンの代謝活性の連携2009

    • 著者名/発表者名
      高橋伸一郎, ら
    • 雑誌名

      ホルモンと臨床 57

      ページ: 307-317

  • [学会発表] Insulin receptor substrates(IRSs)form a complex with RNA2009

    • 著者名/発表者名
      尾添淳文, ら
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20091209-20091212
  • [備考]

    • URL

      http://endo.ar.a.u-tokyo.ac.jp/lab/index0.html

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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