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2009 年度 実績報告書

Notchシグナルを用いたヒトiPS細胞からの造血幹細胞誘導法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21890025
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関筑波大学

研究代表者

横山 泰久  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (70512820)

キーワードNotch / Hes1 / iPS細胞 / 造血幹細胞
研究概要

Notchシグナルによる臍帯血造血幹細胞の体外増幅の知見などから、ヒトiPS細胞からの造血幹細胞誘導法の確立にあたり、Notchシグナルを応用によって誘導効率を高められる可能性がある。そこで、今年度はNotchシグナルの下流にあるHes1に注目し,Hes1が造血幹細胞の制御にどのように関わっているかを詳細に解析した。Hes1タンパクの発現は周期性をもっており、この周期性(発現振動)は神経細胞の分化過程に重要であることが知られている。造血においてもHes1発現振動による分化制御が行われている可能性があるが,今まで,血液系の細胞でこのHes1発現振動を証明した報告はないため、まずはこの発現振動を観察する系を立ち上げることを目標とした。マウスの造血幹細胞/前駆細胞が濃縮されている細胞集団である分化マーカー陰性c-kit陽性細胞[Lin(-)c-kit(+)細胞]を胎仔肝あるいは成体の骨髄から分取し,NotchレセプターのリガンドであるDelta1による刺激を加えると,Hes1のmRNA発現が速やかに上昇することが分かった。Hes1プロモーターの下流にルシフェラーゼおよびユビキチンをコードする遺伝子を配した遺伝子を持つトランスジェニックマウスでは、Hes1の発現をルシフェリンの発光としてとらえることができる。このマウスの胎仔肝からLin(-)c-kit(+)細胞を分取し、Delta1刺激を加えることで,Hes1発現を示す発光を観察することに成功した。今後,この発光を長時間にわたって観察し,発現振動が認められるかを確認する予定である。発現振動が認められれば,それが造血幹細胞を制御する仕組みを解明し,ヒトiPS細胞からの造血幹細胞誘導に応用する。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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