• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

大脳皮質における回路網形成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21890046
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関東京大学

研究代表者

徳永 暁憲  東京大学, 医科学研究所, 助教 (70549451)

キーワード神経発生 / 神経回路網 / 再生医療 / エレクトロポーレーション
研究概要

発生過程において個々のニューロンがどの様な分子メカニズムによって神経回路網を形成するのかその形成過程の詳細は不明である。本研究では局在化シグナルを付加したGFPトレーサーを用いて発生期大脳皮質の神経回路網の可視化を行い、その回路網形成に関わる分子機構の解明を目指す。
本年度は以下の研究を行った。1.In vitroにおいてES細胞からの神経細胞への分化誘導実験を行った。10%または15% KSR(KnockOut Serum Replacement)を含む培養液中でES細胞から胚様体(Embryoid body)を形成させ、次にB27/N2/bFGFを含む無血清培地に胚様体を移して神経系の細胞を内包する細胞塊を作成した。ほぼ全ての細胞がNestin,Sox2陽性の神経前駆細胞を経てTuJ1陽性のニューロンへと分化しており、またBF1,Tbr2陽性の大脳皮質型ニューロンへと分化している事が観察された。現在トレーサーを導入したES細胞を神経前駆細胞へと分化誘導させ、個々のニューロン間で見られるシナプス形成の経時的な観察を行っている。また今後はGFPトレーサーを導入した細胞を胎児脳へ移植し、内在性の回路にどの様に組み込まれるか解析を行う予定である。2.In vivoにおいては、CAGプロモーター制御下でGFPトレーサーを発現するベクターを構築し、子宮内電気穿孔法(IUE : In Utero Electroporation法)を用いて胎生期大脳皮質(胎生期13.5日胚)の前駆細胞集団への遺伝子導入を行った。その結果、脳室に存在する前駆細胞に効率よくトレーサーが導入され、4日後(胎生期17.5日胚)の脳組織切片上で神経分化に伴う神経突起伸張及び投射経路が観察された。今後はSatb2やCITP2等の特異的な発現様式を示すPromoter制御下でトレーサーを発現させ、回路網の形成時期や投射経路の詳細な解析を進めていく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Polypyrimidine tract-binding protein is essential for early mouse development and embryonic stem cell proliferation.2009

    • 著者名/発表者名
      Shibayama M, Ohno S, Osaka T, Sakamoto R, Tokunaga A, Nakatake Y, Sato M, Yoshida N.
    • 雑誌名

      FEBS J. 276(22)

      ページ: 6658-6668

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Notch-Hesl pathway. contributes to the cochlear prosensory formation potentially through the transcriptional down-regulation of p27 (Kipl).2009

    • 著者名/発表者名
      Murata J, Ohtsuka T, Tokunaga A, Nishiike S, Inohara H, Okano H, Kageyama R.
    • 雑誌名

      J Neurosci Res. 87(16)

      ページ: 3521-3534

    • 査読あり
  • [学会発表] Polypyrimidine tract binding protein regulates alternative splicing of Numb exon 92009

    • 著者名/発表者名
      柴嵜孝幸, 徳永暁憲, 吉田進昭
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会
    • 発表場所
      横浜・日本
    • 年月日
      2009-12-11

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi