研究概要 |
1.IKKβを中心とした蛋白結合の検討 Flag-tagのついwild type, kinase-activeおよびkinase-deadのIKKβをtransfectionにて強発現させたHEK293細胞を用いて、IKKβ結合する蛋白の探索を行った。予想される何種類かの蛋白を検討したところ、条件によっては結合が認められる結果が得られたが、完全に安定した結合としては疑念が残った。このため、結合条件のさらなる検討と、出来ればプロテオミクスを用いて結合蛋白の検索を行い、他の候補蛋白を探ることを今後の方針とした。 2.IKKβの細胞内移行の観察 細胞免疫染色のシステムを研究室内で確立し、いくつかの分子の免疫染色に成功した。今後は各種蛋白の強発現細胞を用いて解析を進め、IKKβと関連蛋白の細胞内局在や移行を検討する。また、sucrose gradientによる検討も併せて施行する。 3.各種薬剤やinhibitorによるIKKβ 各種抗炎症剤によるIKKβおよび関連蛋白の変化をウェスタンブロットやReal Time-PCRにて検討した結果、いくつかの抗炎症剤において興味深い結果が得られつつある。今後はその再現性を含めてメカニズムを検討する。\ 4.高血糖状態におけるIKKβ 高血糖状態においてAktの活性化傾向が既報の通り認められる一方で、IKKβの発現に関しては明らかな安定した変化を認められなかった。
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